「家庭内の暴力」に関する本を読み進める中で、
トラウマを抱えることとなった人は、多くの場合「自己評価」や「自尊心」が低く、
無意識のうちに「共依存」の関係構築(※)を求め、
「自分が相手から求められる状況」を作り上げようとすることを知りました。
(※)相手の支えになることへの渇望感、相手を支配することの充足感
そして、共依存関係の中で、多くの場合は、
- 「男性」は「支配する役割」(相手から尽くされる/相手を攻撃する役割)
- 「女性」は「支配される役割」(相手に尽くす/相手からの攻撃を受ける役割)
を担うことで、互いの補完関係が生まれることになります。
さらに、
「共依存」により補完し合う不安定な人間関係の中には、常に緊張が伴い、
この緊張のバランスが崩れるとき、必然的に「男性から女性に対する暴力」という形で発散される
ことになります。
================
この「共依存」の考え方を知ったとき、
社会人になって数年後に「女性から受けた違和感」のことを思い出しました。
ただ、そのときは「共依存」という関係性を、具体的に意識すらしていませんでした。
彼女はどちらかというと、
自分の考えを主張することなく、静かに人の話を聞いているタイプ。。
そして、主体的に何かをするよりは、周囲から気にかけてもらい、人に付いて行く。
更に、
一緒にいるといつもくっついてきて、自分を頼りにしてくれ、料理も一生懸命作ってくれるような、とてもかわいらしい女性でした。
そして、私も相手の求めに、できる限り応えてきました。
ある日のお昼、
部屋で一緒にテレビを見ていたときだったと思います。
隣にいた彼女に、何気なくつぶやきました。
「きょうは夜勤明けで仕事で疲れたから、ちょっと一人でゴロリとさせて。。向こうの部屋に行くから来ないで」と。。
私は眠剤を飲んで寝室に行き、ひとりで布団にもぐりこみました。
ぼんやりし始めた頃、彼女がやってきました。
頭までもぐり込んでいる私を見て、
「ちょっとだけで良いからこっちを見て・・・」
「少しだけ布団の中に入れてほしい・・・」
ということを話しかけてきたように思います。
私は「今はやめて!」と強く拒否してしまいました。
その後の彼女の豹変には、正直驚きました。
しばらくの沈黙の後、
「私のほう向いてよ、私のほう向いてよ!!」泣き声と叫び声が聞こえ、
更に、
私がもぐりこんでいる布団の上にかぶさり、力ずくで布団を剥ぎ取ろうとしました。
尋常でない事の展開に、私も必死に抵抗し、毛布だけ持って別の部屋に逃げ込みました。
本当にもう少しで、すがり付く相手を突き飛ばして、大喧嘩になるところでした。
(このときは、多少は自制が効いていました。今とは違って。。。)
そして、そこでも必死に私から毛布を剥ぎ取ろうと、
私をたたいたり、引っ張ったり、
「信じられない」「冷酷な人間だ」、
「何でそんな人になってしまったのか?」
「もう私のこと、どうでも良くなっちゃったの?」等々。。罵倒し続ける彼女。。。
驚きや恐怖もあり、本当に長い時間でした。
静かになって一眠りし、目を覚ますと、
向こうの部屋から聞いたことのある声が、、、、
彼女や私の友人が何人も呼ばれていました。
そして、
「彼女に何をしたんだ、いい年して子供みたいなことをして・・・」
「男のクセに、情けない。。」「ちゃんと彼女を大切にしろ!」
と私を非難し、彼女を慰めて帰っていきました。。。
さらに、彼女の言い分は、
「あの眠剤飲んだから、おかしくなっちゃったね。すごく心配した。合わないなら飲まないほうが良いんじゃないの??」でした。
「そうかもね~」と流しましたが、
でも、きっと眠剤(マイスリー)のせいじゃ無いと思います。。。
あの、彼女の豹変と、彼女の心の闇は、
今でも自分の中の「怖いもの」として忘れられません。。
================
<そんな彼女を、私はどのように捉えたか>
幼い頃、親にあまり構ってもらえなかった(と思われる)彼女は、
きっと、寂しさを満たしてもらうことや、人から大切にされることを私に求めていたのだと思います。別にそれは構いません。
ただ、私に対して執着しすぎていた。
そして、かわいい自分を作り上げることで、
そしてかいがいしく料理を作り続けることで、
人から大切にしてもらえる自分(埋めてもらえる自分)を作り上げていたように感じています。本人は、そのことを意識していなかったかもしれません。
以前にも、「私はこんなにもがんばっているのに、何でちゃんと応えてくれないのか」と、再三にわたり怒られ、
必ず何らかの見返り(大切にしているという態度をとり続けることや、贈り物(値段にはこだわりなし))を求めてきました。
そして、
特に、見返りとして「モノ」をもらうことに、強く執着しました。
彼女曰く「あとで見返して温かい気持ちになれるから、、」とのこと。。
「モノ」と私の気持ちを同化しながら、気持ちを満たさなければならないほど、
彼女は不安・寂しさで一杯だったのかもしれません。
彼女は私のことを一生懸命大切にしているにもかかわらず、
彼女にとって最も言われたくない拒絶の言葉。。。
「こっちに来ないでほしい」と言われたことで「拒否された」と捉え、
自分を抑えられなくなり、まとわり付いてきたのではないかと想像しています。
そして、
・友人を呼んだのは、「不安な気持ちの埋め合わせ」を私以外の周囲に求めたこと
・私の行動を睡眠導入剤のせいにしたのは、
「寂しさ」の心情を直視したくない気持ち(その原因に触れたくない?)
「拒否された」事実を受け入れたくない気持ち(見捨てられることへの恐怖?)
が背景に存在していたようにも思います。
特に、薬のせいにした点については、彼女の心の中の大きな闇が隠れているように感じました。
あのときのあなたへ、ひとこと言ってあげたいです。
「あなたへの気持ちは、わたしがどんな態度をとっていようと、変わるものではありません。一度深呼吸して、安心してそこに座ってればいいのですよ。」と。
================
私は、一方的に依存される/病的に頼られることが嫌いです。怖いです。
妻に話すと、
「あなたはめんどくさいことが嫌いだから」
「人のために何かしてあげるのがいやなだけじゃないか」
「人は助けあって生きているんだから、、」
「細かいこと気にしすぎ」。。。よく言われました。
もちろん、
できることにも関わらず「協力」の名の元で、頼られる(仕事を押しつけられる)のは好きではありません。
ただ、「依存される/病的に頼られること」を本当に恐れているのは、
それは、自分の中の攻撃性が出てきそうになるからです。
自分より弱い人が、泣きながら、
心の穴を埋めてくれ、助けてくれと擦り寄ってくる。。
助けて、元気になって、そして向こうから去って行ってくれるなら大丈夫です。
最も恐れているのは、関わったそのあとに、精神的に依存され続けることです。。
私の中にある、
依存される/病的に頼られることで、自分の中の攻撃性が現れそうになる。。
という「心の闇」については、次回以降でお話しようと思います。
・・・自分が大げさに「闇」と決め付けているのだけなのか(後付けの理由作り)、
それとも、「心の闇」により影響を受けている、、と考えても良いのか。。。
因果の判断は難しいので、
「問題は抱え込まずにオープンにする」の原則に従って、
「私が思い出す自分のイヤな過去」の公開という気持ちで、お話することにします。
==============
↓ ↓ 続きはこちらです ↓ ↓
今日もありがとうございました。
やすくんパパ のLive ブログ。